2013年11月26日火曜日

足底腱膜炎について考察①

こんにちは。

たまには理学療法士らしい記事を書きます。
せっかく足底腱膜炎になったので、今日は原因と対策を考察したいと思います。
とてもよくまとまったサイトを見つけたので、詳しくはこちらを参照してください。
(http://www.ukiyubi.com/pain/plantar-fasciitis.html)
重複する内容を書いてもムダなので、ここではこのサイトに乗っていない情報をなるべく記述します。

1.足底腱膜 (Plantar fascia)の役割

足底腱膜は足の5本の指の付け根とかかとの間に張っている腱組織で、足の縦アーチを支えています。腱組織は、筋肉のように自分では動けませんが、外力によってゴムのように伸び縮みする特徴があります。伸ばされるほど強い力を蓄えられる性質があります。ゴムと同じ弾性力です。



その歩行や走行時の役目としては、①足部が着地した時に衝撃を吸収する、②蹴り返し (Terminal stance)時に蓄えた弾性を開放することで推進力を生む、の2つがあります。

①足部接地時の衝撃吸収
足底腱膜は足のアーチを形成しています。足底腱膜が短くなるとアーチは高くなり、伸びるとアーチは低くなります(windlass 機構)。ここからはトランポリンをイメージするとわかりやすいでしょうか。足底腱膜がトランポリンで、体重が乗っている人とします。
歩行や走行時に足が地面に接地した(トランポリンに乗った)際には、足底腱膜(トランンポリン)は外力で伸ばされ、ピンと張ります。それと伴にアーチは低くなります。トランポリンの位置が高く、しかもピンと張ったものであれば、より強い力に耐えられることが分かります。この逆が、扁平足です。扁平足は、足底腱膜が正常よりも長くなってしまうことで緊張が下がり、アーチが低くなった状態を指します。のびきったゴムや、張力の弱いトランポリンを想像するとわかりやすいでしょうか。この状態では、体にかかる衝撃を十分に足底腱膜は吸収できないことになります。
また、立った時にかかとの骨が内側に傾く人は、常にこのアーチにむかって体重がかかっており、足底腱膜が通常よりも伸ばされることになります。このような人の特徴として、靴のかかとの内側がすり減りやすいという特徴があります。

歩行や走行時に足が接地する際には地面から体に向かって強い衝撃がかかります。この衝撃を人は様々な関節で吸収していますが、足底腱膜は体の中で最も最初に衝撃吸収の役割を担う大切な場所の一つです。

②蹴り返し時の推進力
足底腱膜は軟部組織性の結合および他の筋の作用により、足関節(足首)と足指の2つの関節の運動の影響を受けることになります(詳しくは省略します)。

足関節を背屈(つま先を上げる)、足指を伸展(足の指を持ち上げる)のいずれの運動でも、足底腱膜は緊張します。したがって、足関節の背屈+足指の伸展により、足底腱膜は強く引っ張られることになります。この運動が見られるのは、歩行の蹴り返し(立脚終期)といわれるときです(下図の左足)。


足底腱膜にはゴムのような性質があることから、蹴り返し直前に外力によって強く引っ張られた足底腱膜は、外力から解放された時には強い力で戻ろうとします。つまり、足関節と足指が反対側に動く方向ににむかって力が解放されます。この仕組みを利用して、歩行の蹴り返し時には足底腱膜が足部で大きな推進力を生むとされています。この際には、足底腱膜にはとても大きな力(伸張ストレス)がかかります。

ここまでをまとめると、①から、足の内側(土踏まず部分)に体重がかかる状態では足底腱膜に伸張ストレスがかかる。また②から、歩行や走行時には、立脚終期の蹴りだし時(足関節背屈+足指伸展時)に伸張ストレスがかかるということです。


思ったより長いので、今日はここまでにします!仕組みは単純なことなんですが、言葉にすると意外と長くて小難しくなってしまいます。

アインシュタインはこう言っていたそうです。
“If you can't explain it to a six year old, you don't understand it yourself.”  

あ、はい・・・。

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